勇気をください 自分を信じる勇気を 夢を追い続ける勇気を あなたの言葉でそれが持てる 君にならできる 僕には君の輝きが見える と、あなたは云ってくれた もう一度 聞かせてください そうすればまた 前へ進める
世界が悲鳴をあげたとき おまえはそれを聞かなかった 助けを求めるその声は おまえの耳に届いていたのに おまえの心のその中に 自然の言葉が眠っていたのに 世界が悲鳴をあげたとき おまえはそれを閉め出した 助けを求めるその声を おまえは知らぬとはねつけた おまえの心のその中に 同じ恐怖が宿っていたのに 世界が悶[もだ]え苦しんで おまえもそれを身に負った 助けを求める声をあげ おまえの身体[からだ]を掻[か]きむしる おまえの心のその中に 悔悟[かいご]の思いが駆け巡る 世界が終わりをむかえたとき おまえも終わった――
いいよ いつもそう云って ふわりと微笑[わら]う君 ほんとうに それでいいの? 無理してるんじゃない? 君にも わがままを云える人が いるんだろうか? 泣き顔を見せられる人が いるんだろうか?
科白[ことば]は 曖昧[あいまい]なメッセンジャー 伝えたい思いをたわめ 誤解の陥穽[かんせい]へ落としこむ 詩句[ことば]は つたない翻訳者 この胸の思いを誤訳し[あやまって] ゆがんだ見解へ差し招く 言[こと]の葉は つれづれのなぐさみ 不自由だからこそ 面白い なんともイライラさせられるけど……
夜更けに目を覚まし 理由[わけ]もなく寂しさを覚える どうしてこんなに胸が痛むのか―― 気がつくと声もなく泣いていて からっぽの手にしずくが落ちる 夜明けに目を覚まし 理由[わけ]もなくむなしさを感じる どうしてこんなに息苦しいのか―― 宙を見つめ泣くことすらできずに からっぽの手を握りしめる
怒りを閉じこめると刃[やいば]になってしまう 哀しみを閉じこめると氷になってしまう 愛を閉じこめると石になってしまう やさしい心に秘めるには あなたの思いは激し過ぎる 小さな胸に留[とど]めるには あなたの思いは大き過ぎる 澄んだ瞳を濡らすのをためらわないで 涙を堪[こら]えると 溺[おぼ]れてしまうから ひっぱたいたり 話したり 抱きついたり 叫んだり 歌ったり 踊ったり 綴[つづ]ったり 描[えが]いたり 創ったり…… 思いを伝える術[すべ]は 思いを吐き出す形は 数限りなくあるから 刃があなたを切り裂く前に 氷が心を凍らす前に 石の重みに張り裂ける前に 思いを解き放って 果てなき空へ――
前髪をかきあげ かきあげ 微笑みのなかにすべてを包み込んでしまう でなければ歌を口ずさみ ギターの音で寂しさをまぎらせるだけ 哀しみから眼をそむけ 済んだことだと 笑いとばしてみせる昔話 冗談のひとつひとつが 胸をえぐっていくことに 気付いているはずなのに いまに砕けてしまうと わかっているはずなのに
真摯[しんし]な瞳で 君は何を訴[うった]えているの? その唇は 拒絶される恐怖に閉ざされ その両手は ほんのわずかな幸せを逃[のが]すまいと 固く握りしめられている 言葉にしないと その胸の思いは届かない 人は 君の声なき声を 聞く力を持たないから 拳[こぶし]を開かないと もっと大きな幸せはつかめない 大丈夫 その手を開いても 青い小鳥は飛び立たない 君の掌[てのひら]の上で あたたかな陽光[ひかり]を浴びて 楽しげに歌うだろう このままだときっと 君は失[な]くすことを恐れるあまり いつか その小さな幸せさえも 握りつぶしてしまう
求めもしないのに 押しつけられるおためごかしや 事情知らず[まとはずれ]の忠告 心が重くなる
引き裂いて 火をつけて―― 古い記憶に 忘れたい 忘れられない 辛い思いに でも たとえ 思い出を燃やしつくしても 残された灰が 心のすみずみまで散ってゆくだけ ねずみ色の苦い粉末に 病[おか]されるだけ 閉じこめて 押しこめて―― 遠い記憶を 忘れよう 忘れてしまった 痛みはみんな でも それはそこにある 自分の中に 時と共に 重く大きく 心にのしかかってゆく この重荷[おもい] 投げ出してしまえたら…… それは迷惑? それはみにくい? でも 私の石[おもに]は 誰かの紙切れかもしれない 受けとめて 誰か そして 空へ 空へとばして 私も 誰かの重荷を そうしてあげられたら……